第一章
<序>
聖叡歴3309年、騎士剣技御膳試合を混乱に陥れ、会場を逃げ去った7代目闇騎士シンヤ・クラフハイ。
それをガイア、カグツチ島海岸の岩場で待ち伏せていた老騎士がいた。
それは、すでに年老いた、かつての最強剣帝ハルシオン・プライムであった。
<第一節>
今は昔、過ぎ去りし時の記憶。
ハルシオン・プライムは人間の家庭に突如生まれた異能の存在(メタルノイド)であった。
妬みと侮辱、恐怖と迫害。
幼くして憎しみと痛みに生きる意味もわからず、泣くことすらも許されず育った幼年時代。
騎士になる意味を問う旅を続けた少年時代。
師であり愛した、4代目剣帝エリナ・バーローを殺すことで得た、剣帝の称号に苦しんだ青年時代。
そして、闇騎士に変わった親友との戦い。
語られるのは、残酷なオトギバナシ。
<第二節>
年端も行かない少年が荒野を行く。
惑星アレス。
人の命が最も軽い場所。
少年は己が力を磨く為、闘って、戦って、殺す。
そして、出会ったのは最強を与える狂気のARHとFRA。
少年の名は、「シンヤ」といった・・・・。
第二章
<序>
惑星アトランティス。
丁度惑星TELAの真反対に位置する、決して他の星と交わる事の無い孤独な惑星。
ゆえに、ここに生きるもの以外この惑星には近付くものは少なかった。
ただし、あの大戦が起こるまでは・・・。
<第一節>
聖叡歴3213年、ミツキとユウコは惑星アトランティスで、「月の大陸」へ向け他の反テラ勢力とともに移動をしていた。
しかし、それを追う戦天使騎士団。
月の大陸を眼前にし、一体だけ残されたラグナロクを使い、騎士団長グロード・V・バーグ・ジ・シンドリがミツキ達に迫る。
それを一人、ヴィシュヌで迎え撃つミツキだが・・・・。
<第二節>
月の大陸に到着したミツキ&ユウコ達。
かつてのアグダノ国国主、ロウ・ガウン・ジ・アグダノと出会うことにより、王宮跡の中心にそびえる、太陽の塔跡地下の強大な軍事施設を発見する。
そして、ミツキとユウコは、その広大な施設の中心に眠る造りかけのFRAと、伝説のARH、"黒日姫"ヴィロマシャーナと出会う。
その時、「優性因子保護法」が可決された。